こんにちは。
京都のパーソナルトレーニングジム「パーソナルラボR」の雛元です。
野球において一昔前は140キロを超えれば速球の速いピッチャー・150キロを超えれば剛速球投手と言われていましたが、現在では大谷翔平選手や佐々木朗希選手のように日本人ピッチャーでも160キロを投げるピッチャーが出てきています。
また甲子園に出場している高校生でも…
2022年の夏の甲子園大会では140㎞以上の球速を出したピッチャーが57人にもなります。
近代野球において日本人ピッチャーの球速が上がったのか!?
今回のブログではその部分についての説明を行いますのでご覧いただければ幸いです。
急速を早くするために必要なもの
①筋力トレーニング
この部分に関しましてはもう当たり前になっていますがバーベルやダンベルを使用した高重量でのウエイトトレーニングが必要になります。
過去に行われた研究でも筋肉量が多いピッチャーほど、球速が速いという研究結果も出ております(※1)
一昔前の日本の指導ではウエイトトレーニングは「身体を重たくするだけだから意味がない」「身体が重くなりスピードが落ちる」というようなネガティブなイメージがありましたが…そもそも考えてみてください。
フェラーリのようなスポーツカーと軽自動車ではどちらがスピードが高いでしょうか!?
当たり前ですがスポーツカーだと思います。それは馬力が違うからです。
もし筋肉量を増やせたのにスポーツにおけるスピードが下がってしまっ
つけた筋肉を効率よく使えていない場合はその競技の練習を多く行い、身につけた筋肉を上手くコントロールする練習をしましょう。
球速アップに必要な筋肉
野球のピッチャーの球速アップに必要な筋肉は…
・腹部の筋肉(腹直筋)
・背中の筋肉(広背筋)
・大腿前部(太ももの前側)
・大腿後部(太ももの裏側)
上記の筋肉量が多いピッチャーはストレートの球速が速かった事が研究結果から解っております(※2)
②しなりを作る柔軟性
筋肉がついてパワーが上がってもフォームが小さくなってしまえば動作中の加速が減り球速が上がりません。
そうならないようにするためには、
上記にあげている画像のように投球動作中に2つの赤い線の距離が長いと球速が上がりやすくなります。
球速に関係する筋肉
上半身
ここでは上半身部分の赤い線を長くするために柔軟性が必要な筋肉をご紹介致します。
・大胸筋
・広背筋
・肩甲下筋
・小胸筋
上記の筋肉の柔軟性が増えると腕の振りが大きくなり動きから加速を得やすくなります。
下半身
次に上記の画像の下側の赤い線の距離を長くするために柔軟性が必要な筋肉になります。
この部分は下半身の筋肉の柔軟性が必要になってきます。
また投球フォームの段階・前方に出す側の足・軸足側…
この3つの違いにによって場面場面で必要となる柔軟性は変わりますが、下記の筋肉の柔軟性が重要となります。
構えから片足立ち
・大殿筋
・中殿筋
・梨状筋
投球開始時に片足を上げた後に体重移動で勢いを前方に伝えて行く必要があります。
その際、上記の筋肉が硬いと…
足は高く上げる事が出来ず、片足立ちになったときのバランスも崩れ投球フォームが不安定になってしまいます。
片足立ち~ステップ着地
・内転筋群
加速をどれだけ大きし前方に勢いを伝えて行くことで球速を高めます。この部分は弓で例えると後ろに引いた弦を離すタイミングです。
ピッチングではと勢いが前方に伝える必要があるので、スムーズな体重移動を行わないといけません。
その際に上記の内転筋群が硬いと、体重移動の壁となってしまい前方へ勢いを伝えれず球の加速が減ってしまいます。
着地~投球
・腸腰筋
(大内転筋・長内転筋・短内転筋・薄筋・恥骨筋)
・ハムストリングス
(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)
・大殿筋
・中殿筋
・梨状筋
足が地面に着地した後、ボールを投げるために身体が回転します。
その際に身体の回転が十分に出来ていると、ボールをよりバッターに近いところで投げることが可能で球速を高めるだけでなく、バッターはより打ちにくくなってしまいます。
これらの動作時には上記の筋肉の柔軟性が必要になります。
また投球の最後は上半身の筋肉も使うので、このブログであげた上半身の筋肉の柔軟性も必要です。
柔軟性を高めるために
最後にご自身でも出来るセルフストレッチをご紹介致します。
上半身のストレッチ
下半身のストレッチ
広背筋もこの動画に入ってます。
過去の動画の使い回しで申し訳ありません。
今後は筋肉別にストレッチ方法を動画にアップしていけるようにがんばります。
今回のブログは以上となります。
ご覧頂きありがとうございました。
参考文献
(※1)
笠原政志「野球を科学する」
(※2)
勝亦陽一「大学野球選手にみられる筋量および筋量分布の特徴が投球スピードに与える影響」
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