こんにちは。
京都のパーソナルトレーニングジム「パーソナルラボR」の雛元です。
このブログがオススメな方
・人生で一度も痩せたことがない方
・ご自分の子どもに太っていることで悩んで欲しくない方
・将来、体型のことでコンプレックスを持ちたくない方
このような方にオススメな内容です。
現在太っている方で…
・自分は痩せれない病気。
・もう歳だから仕方がない。
・人生で一度も細かった時がない。
上記のようなことを考えたことはないでしょうか?
実際に…
・甲状腺機能低下症(橋本病)
・心不全
・腎不全
・肝硬変
・クッシング病
・下垂体腺腫
・ネフローゼ症候群
上記のような疾患を持っている方は痩せることがとても困難です。そうでなければ必ず痩せれます。
しかし先ほどの3つに挙げていたうちの1つ「人生で一度も細かった時がない」に当てはまった方は、ダイエットの際に苦労する事が多いかもしれません。
それは脂肪細胞の数がかなり増えている可能性があるからです。
これは残念ですが、成人してから変化させることは難しいと言われています。
脂肪細胞は成長していくにつれ胎児期・乳児期・思春期のこの3つの時期で自然とで増えると言われていますが、この時期に肥満だった人は、通常体型の人と比べてより脂肪細胞が増えていくのです。
この脂肪細胞の増加についてはこの後で詳しく説明します。
小児期(15歳までの期間)に肥満だった人は思春期・成人以降も肥満につながることが近年判明しております(※1)
また老年期以降の生活、医療が悪い、健康寿命も短い事も解っています。
ここからはその怖さや原因、改善方法等をお伝えしていきます。
またすでに大人になっているが1回も痩せたことない方はどうすれば良いかも書いておりますのでご覧いただければ幸いです。
子ども時代の肥満のリスク
子ども時代(小児期)に肥満になることによるデメリットやリスクです。
脂肪細胞の増加
様々な学会・研究機関で発表されている事ですが、太っていくという事は脂肪組織の数の多さ・脂肪細胞のサイズが大きく影響していますが…
脂肪細胞のサイズは変える事が出来るのですが、脂肪細胞の数の多いか少ないかは、小児期の間にある程度決まってしまいます(※2)
小児期に肥満だった人は脂肪細胞の数が増加している可能性が高いです。
大人になっての肥満
先程挙げた脂肪細胞の増加の影響や「運動習慣」「太ってしまう食生活」の感覚が小児期にクセ付いてしまい、成人以降の肥満率が格段に上がります。
低い学力
体型の差は学力の差にも出てしまい、小学生の頃においてですが標準体型・引き締まった体型と肥満体型の児童の学力を比較した結果、標準体型・引き締まった体型の方が学力が高いことが分かっております(※4)
自己免疫疾患のリスク
子どもの頃の肥満は多発性硬化症・クローン病・関節炎・1型糖尿病といった自己免疫疾患のリスクも増えてしまいます(※2)
また2型糖尿病に至っては6~17歳での2型糖尿病患者は肥満度20%以上が70.2%もおり、子どもの肥満と疾患の関連性ははっきりと認められております。
肥満度とは?
子どもの肥満は主に肥満度というものを使って評価します。肥満度は標準体重に対して実測体重が何%上回っているかを示すもので下記の式で計算されます。
肥満度=(実測体重-標準体重) / 標準体重×100 (%)
上記の式で肥満とは計算されます。
幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされ、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満といいます(※3)
脂肪細胞の増加とは?
ここまでに太ってしまうのは「脂肪細胞の数の多さ」「脂肪細胞のサイズの大きさ」と説明いたしましたが、脂肪細胞の数が増えてしまう原因は…
太りすぎて脂肪細胞のサイズが大きくなりすぎてしまい限界を超えると、細胞分裂をして脂肪細胞の数が増えていきます。
この事実から考えた場合、肥満な時期が長ければ長いほど脂肪細胞の数が多く、通常と比べて痩せにくく太りやすい体質になってしまいます。
上記のことから子ども時代の太りすぎは大人になってからの肥満も誘発してしまいますし、健康面でも自己免疫疾患等のリスクも太ってない人と比べて圧倒的にかかりやすくなってしまいます。
ではそうならないようにどうすればいいのか?
子どもの肥満「改善・予防」
ここからは子どもの肥満を改善するための方法をお伝えいたします。
またここで挙げた事を日頃から気をつけていれば、子どもの肥満予防にも繋がります。
食事療法
これは大人のダイエットと同じですが、子どっもの総消費カロリーを計算した上で必要な摂取カロリーを摂ってゆく食事内容にしましょう。
子どもの頃は身長・骨等の成長に栄養が必要でもありますが、過度なオーバーカロリーでは小児肥満に繋がるだけです。
食事の時間帯は規則正しく毎日決まった時間に食事を摂る事が過度な食べ過ぎを防いでくれます。
また食事内容ですが食物繊維の量が少なく、塩分量が多い食事内容の場合は高度肥満に繋がりやすくなります(※5)
運動療法
小児肥満に対する運動療法の有効性は様々な研究等で有効であることが判明しております。
日常生活に運動を取り入れることで活動量が増え消費カロリーが増加し肥満防止につながります。
注意点
運動内容として気をつけておきたいのが、適度な筋力トレーニングが良いのですが…超高重量のウエイトトレーニングを行う事は避けた方が良いです。
15歳未満であれば骨が成長しきっていない可能性もあり、骨端が閉じてない状態だと身長が伸びます。しかし超高重量のウエイトトレーニングは骨端に負担を与え、骨端が閉じてしまう事を早めてしまう可能性があるので、小児期の筋力トレーニングでは負荷のレベルを注意してください。
小児肥満のまとめ
今回の内容のまとめとなります。
子どもの頃の肥満はリスクが多い
子どもの頃の肥満はこのようなリスクがあります。
脂肪細胞の増加
脂肪細胞の数自体が増えてしまい、太りやすい体質になってしまいます。
大人になってからの肥満
脂肪細胞が増えてしまった事にも関係がありますが、幼少期の運動習慣や食事習慣の流れから成人以降の肥満につながることもデータから解っております。
自己免疫疾患
子どもの頃の肥満は多発性硬化症・クローン病・関節炎・1型糖尿病といった自己免疫疾患のリスクも増えてしまいます(※2)
そして6~17歳の2型糖尿病患者に至っては肥満度20%以上が70.2%もおり、子どもの肥満と疾患の関連性ははっきりと認められております。
小学校時代の学力
小学校時代の学力においても標準体型・痩せ型な体型の子どもと比べた場合、肥満な子は学力が低いと研究で解かっています。
これは肥満と学力が直接的な関係でなく、学力が高い子どもは,食事,運動,睡眠といった基本的な生活習慣が整っていると考えられるため、肥満な子どもは生活習慣が乱れており学力が伸びづらいと考えられます。
2つの療法で改善
小児肥満の改善・予防方法は…
食事療法
子どもが成長するうえで十分な栄養は必要不可欠ですが、過剰なカロリー摂取は体脂肪が増えるだけです。
規則正しい食事と、総消費カロリーを計算したうえでの摂取カロリーの設定が重要になってきます。
運動療法
日常生活に運動を取り入れることで活動量が増え消費カロリーが増加し肥満防止につながります。
また運動することで成長ホルモンの分泌が促され、成長ホルモンは脂肪燃焼作用があるので小児肥満の解消につながります。
いかがだったでしょうか?
子どもの頃の生活習慣で将来の疾患リスクや肥満へのリスクが上がってしまいます。
もしご自身のお子様やお孫さんが太り過ぎているようであれば、食生活や運動習慣を見直してあげる必要があるかもしれません。
このブログを書いている僕自身、小さい頃から太っていたので見た目が悪いことから自信がつかないなどのメンタル的な影響もありました。
お子様やお孫さんの事を考えてあげているのであれば、生活習慣も考えてみてあげてください。
今回もブログを読んでいただき、まことにありがとうございます。
参考文献
(※1)
日本医師会「子どもの生活習慣病予防対策」
(※2)
Claude Marcus「Pediatric obesity—Long‐term consequences and effect of weight loss」
(※3)
日本小児内分泌学会「肥満」
(※4)
大坪健太「子どもの肥満と学力の関係性:肥満児と標準児の違いに着目して 」
(※5)
日本小児科学会「幼児肥満予防対策」
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