こんにちは。
京都のパーソナルトレーニングジム「パーソナルラボR」の雛元です。
ジムに通い出したばかりでの方やトレーニングを始めたばかりの初心者の方は、どのようにトレーニングメニューを組んだらいいか悩まないでしょうか?
またジムでトレーニングをスタートさせてからしばらく経ったが、あまり記録が伸びない方や筋肉はついたように感じない方はもしかしたらトレーニングメニューの組み方が間違っているのかもしれません。
このブログを書いている僕自身、当時極真空手の道場に通っていた高校1年生の頃に道場の社会人の先輩達とウエイトトレーニングを始めますが、トレーニングメニューの組み方などは何もわからず、効率の悪いトレーニングメニューを組んでいました。
また他のスポーツジムやパーソナルトレーニングジムに通われながら、当店にご相談をされる方のお悩みを聞いていますと効果的なトレーニングメニューが組まれていない場合が多々ありますので今回のブログでは…
科学的エビデンス(根拠)や研究データから正しいトレーニングメニューの組み方をお伝えしていきます。
・トレーニング効率を上げたい方。
・筋力アップを高めたい方。
・筋肉量を増やしたい方。
このような方は是非ご覧ください。
特に筋トレ初心者の方はトレーニングを始めたばかりの時期はメニューの組み方で、ベンチプレスなどの重量や筋肉のつき方がかなり変わってきます。
正しい筋力トレーニングメニュー
まずは結論からです。
1部位週2~3回
筋トレでの1部位とは「胸」「背中」「肩」など部位ごとに分けて考えます。
そして1つの部位につき1週間に2~3回のトレーニングを行うことが筋トレ効果を高めるポイントです。
疲労が溜まっている時はしない
日々のトレーニングの中で疲労感がものすごく強くなったり、ひどい筋肉痛になったりする場合があります。
この時は身体の回復力が間に合ってないので、全身に疲労感が強い時はトレーニング自体を休む。またひどい筋肉痛がある場合は筋肉痛のある部位のトレーニングが行わない事がポイントになります。
ここからはなぜそのようにした方が良いのか?
この部分を詳しくご説明していきます。
これまでのジムの定番
現在トレーニングを行っている方や、周りに筋トレに熱心な方やボディビルダーの友人が居らっしゃる方は聞いたことがあるかもしれません。
「筋トレは毎日行って1日ごとに違う部位を行う」
例としてあげれば…
・月曜日 脚のトレーニング
・火曜日 肩のトレーニング
・水曜日 背中のトレーニング
・木曜日 胸のトレーニング
・金曜日 腕のトレーニング
このようなトレーニングメニューの組み方です。
また当ジムのお客様で過去に別のパーソナルジムに週2回で通われていた際のメニューが…
・月曜日 下半身のトレーニング
・金曜日 上半身のトレーニング
このようなメニューを行っていたそうです。
正直なところ悪くはないとは思いますが、効率よく筋肉をつけたり持ち上げれる重量の記録を更新するためには効率が悪いです。
よりよくトレーニングをする部分を追い込むために上記のように分けてトレーニングを行っているのでしょうが、現在の研究で最も効率よく筋肉をつけたりパワーをつけたりできるトレーニングメニューの組み方と考えられているのは…
これからのジムの定番
これが効率よく筋肉をつけるトレーニングメニューです。
1つの部位を週3回
2015年に上腕二頭筋を週に2回、上腕三頭筋を3回トレーニングを行うという研究がありました(※1)
この時にトレーニンググループ分けがされ、ジムでのトレーニングを…
①上腕二頭筋を1週間で6セット・上腕三頭筋を1週間に9セット」
②上腕二頭筋を1週間で18セット・上腕三頭筋を1週間に27セット」
③上腕二頭筋を1週間で30セット・上腕三頭筋を1週間に45セット」
この3つにグループ分けをしてトレーニングの効果を測定しました。
上腕二頭筋の効果測定
上腕三頭筋の効果測定
その時に1番効果があったグループは③番のジムで1番多くのセットをこなしたグループでした。
上腕二頭筋・上腕三頭筋ともに高ボリュームのグループが1番効果が高かったのですが…
上腕三頭筋においては1週間に27セットのグループと比べて45セットのグループは10倍以上もの効果がこの研究では出ておりました。
また筋力トレーニングにおいて上級者になればなるほど筋肉量の増加は鈍くなるのですが、今回の研究において被験者がすべて軍人でありトレーニング経験が極めて豊富な人達ばかりな点と研究期間が6か月とゆう2点を考えても、全ての人に効果的な研究・セット数の測定だと思われます。
高ボリュームで成長
この事から同じ週3回のトレーニングでも1週間の中で筋トレのセット数が多い「高ボリューム」なトレーニングが筋肉を成長させることが分かっております。
しかしそれなら1つの部位を週に1回行い、1回に45セット行えばいいのでは?
このように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、1回のジムでのトレーニングで同じ部位を45セットも行った場合は後半になればなるほど筋肉が疲労しトレーニングの質が極端に下がってしまいます。
そのため筋肉増加の効果も少なくなります。
また他の研究結果では1週間あたりのトレーニングセット数は同じな場合…
週に1回のトレーニングより週に5回のトレーニングの方が筋肉増加・パワー(筋力)増加の効果が高いことがわかっています(※2)
※パワー(筋力)=最大挙上重量
高い疲労でジムはNG
では全身の筋肉を恐ろしいほど筋肉量増加させたい場合は全身を週に45セットものトレーニングをすれば良いかと言うとそうではありません。
人間には回復力がありトレーニングで疲労した筋肉が回復して筋肉は発達・増加していきます。
全身45セットの筋力トレーニングを行った場合は部位を大まかに分けると…
・背中
・下半身
・胸
・腕
・肩
・腹筋
大雑把に分けても6部位あります。
45×6=270セット
1週間に270セットも行う必要があります。
270セットのセット数だと1日に3~4時間、週に6日くらいはトレーニングでジムにいなければいけないので集中力は持ちませんし、嫌になります。
また一般的な人間には1週間に270セットものトレーニングを行うと確実に回復力が間に合わないのです。
ですから疲労度が高い場合にはジムは休み、筋肉を回復してやる必要があります。
また1週間に45セットもしなくともトレーニング初心者~中級者の場合は10セット、上級者は30セットでもしっかりとした効果が出ますので無理なく行ってください。
1~2部位を集中
上記で説明したことから、回復をしっかり取りなおかつ筋肉増加・筋力アップを狙いたい場合はトレーニングを集中して行う部位を1~2部位に限定し、他の部位は筋肉量維持・筋力維持のレベルまで落としてやると、筋肉増加効果と回復力のバランスが保ちやすいです。
(例)
下半身強化の場合。
・背中 5セット
・下半身 30セット
・胸 5セット
・腕 5セット
・肩 5セット
・腹筋 5セット
合計55セット
上記のようなやり方ですと週に3日ぐらいジムに通われている方なら行えるセット数になります。
筋肉を大きくパワーアップさせたい部位以外は1週間で5セットとしているのは筋肉量の維持のためには1週間に5セット程度のトレーニングは必要なことから、集中して伝えたい部位以外は5セットとしております。
またこれぐらいのセット数なら回復力は間に合うのでおすすめです。
まとめ
今回のまとめです。
週に3回トレーニング
筋肉をつけたり、筋力アップをしたい部位があれば週3回のトレーニングが効果がありおすすめです。
週3回もジムに行くことが難しい方は「ジム+宅トレ」でも効果が出ますので週3回のトレーニングを行ってください。
鍛えたい部位を集中的に
初心者の場合でも無理をしなくともパワーアップさせたい部分は他の部位と比べより多くのセット数をこなすことを心がけてください。
ジムに通い出したばかりの方で全身をバランス良く鍛えていきたい方は、ジムに通う回数が週に3回以下の場合は特別部位分けのトレーニングを行わず全身を行った方が確実に効率が良いです。
ジムへ週4未満は
ジムへ行く頻度が1週間に4回未満の方は基本的に毎回全身の筋力トレーニングを行う方が効率的です。
特に筋トレ初心者の場合、始めたばかりの時は筋肉が刺激に慣れておらず少量のセット数でも筋肉量が増加する傾向にあります。
その時に定期的に刺激を入れないことはとてももったいないためジムに行く回数が週に4日未満の方は、1部位あたりのトレーニングが少なくなったとしても毎回全身の筋力トレーニングを行うことがおすすめです。
疲労によって休養
トレーニングで筋肉を使ったに回復が間に合ってない状態で、トレーニングを行うと筋肉の発達が弱まるので筋肉痛や極端に疲労感が強い場合はその部位はしっかりと休養させることを優先してあげてください。
いかがだったでしょうか?
トレーニングメニューの組み方には好みや経験により変わりますが、科学的なデータや研究からのエビデンスを基に考えた場合には今回説明したようなトレーニングの組み方が有効です。
実際に当パーソナルジムでも週1回のジムでのトレーニングに加え、ご自宅で疲労がない場合は毎日スクワットを行っていたお客様は下半身に筋肉がつきスクワットの重量も伸びております。
今回のブログ内容が皆様の参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
参考文献
(※1)
Radaelli, Regis他「Dose-Response of 1, 3, and 5 Sets of Resistance Exercise on Strength, Local Muscular Endurance, and Hypertrophy」
(※2)
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