こんにちは。
京都府京都市のパーソナルトレーニングジム【パーソナルラボR】の雛元です。
筋トレで…
【ボリューム】という言葉を聞いたことありますか?
最近では、筋肥大や筋力向上を狙う上で「ボリューム理論」が注目されています。
このボリューム理論をご存じない方は筋トレにおいて筋肉をつけていく効果が薄らいでいるかもしれません。また筋トレにおいてボリューム理論をご存知の方でも…
✅1週間あたりにどれぐらいのボリュームをやればいいのか?
✅1週間のメニューをボリュームを考え、どのように組めばいいのか?
と悩む方も多いのではないでしょうか?
今回のブログでは筋トレにおいて「ボリュームの基本」「週ごとの最適なトレーニング量」「実際のトレーニング実践方法」を詳しく解説いたします。
これを読めば筋トレにおいて効率よく成果を出すための土台が築かれていきます。
筋トレボリュームとは?
筋トレにおける【ボリューム】とは「重量×回数×セット数」のことを指します。
(例)ベンチプレス50㎏の重量を10回挙上するトレーニングを3セット行った場合。
50×10×3=1500
この例文の場合は1500トレーニングボリュームということになります。
基本的なボリューム理論
筋肉をつけていく場合に筋トレボリュームが増えていけば筋肉が成長すると考えられております。
筋トレのボリューム理論としては…
40kgのベンチプレスを10回=40×10=400
20㎏のベンチプレスを20回=20×20=400
上記のようになり筋トレボリュームは変わりません。この場合の筋肥大(筋肉の成長)効果はどちらも同じと考えられます。
注意点
筋トレのボリュームが同じでも強度が低すぎる場合は筋肉の成長が少ない可能性があります。研究では30%程度の重量ではボリュームが高くても筋肥大効果(筋肉の成長)は乏しいという結果となっております(※1)
筋トレにはRMというものがありこのRMの計算を使い自分の筋力レベルを計算できます。
(例)ベンチプレスが80kgが8回挙がる人は100kgを1回挙げれる。
RM計算式で8回は80%となります。そのため80kgが8回上がる人は…
80÷80%(0.8)=100
上記の計算式となります。
なので仮にベンチプレスを100kg挙げることができる人なら…
・80㎏を8回=80×8=640
・30㎏を22回=30×22=660
単純なトレーニングボリュームなら80㎏を8回行うより、30kgを22回行う方がボリュームは高いです。
しかし100kgがMAXの人からすれば30kgは最大筋力の30%なので筋肉の成長が見込めない可能性が高いです。
初心者がよく目安とされる10回行うのが限界の重量でトレーニングを行えと言われますが、それは強度の面からもボリュームの面からも効率がいい設定となっているからです。
筋肥大させるには
ボリューム理論では
✅ボリュームが増える=ボリュームが大きいと筋肉が成長していく
この考えになります。
そのために筋肉を成長させ続けていくには、より多くのセット数をこなす必要があります。
週ごとの最適なボリューム
筋トレボリュームを1週間のサイクルで考えた際にセット数が重要となります。
2020年の研究結果ではボリュームには段階があります。
その段階に応じて筋肉が維持される・筋肉がついていく部分はボリュームが大きく関係することがわかりました(※1)
段階的なボリューム
1週間の中で考えていく最適なボリュームには段階があり…
・MV(メンテナンスボリューム)=筋肉量を維持していくために必要なトレーニングボリューム。
・MEV(ミニマムイフェクティヴボリューム)=筋肉をつけていくことが出来る最小限のトレーニングボリューム。
・MAV(マキシマムアダプティブボリューム)=最も筋肉をつける効果が出せるトレーニングボリューム。
・MRV(マキシマムリカバラブルボリューム)=その人にとって筋肉に効果の出るトレーニングボリュームの最大の
上記のようになっております。
段階ごとのセット数
筋肉を成長していくために適しているボリューム数はこちらの下記のようになります。
2020年の研究結果(※1)ではトレーニングを行う部位によっても適したセット数があり、部位ごとで若干必要なセット数が変わってきます。
注意点
トレーニングボリュームで筋肉の成長を考えた際には段階を踏んでセット数を増やしていくことが良いです。
先ほど説明したボリュームの段階ではMAV(マキシマムアダプティブボリューム)やMRV(マキシマムリカバラブルボリューム)が筋肉に対して有効ですが…早く筋肉をつけたいからといってMEV(ミニマムイフェクティヴボリューム)の段階を飛ばしてしまうと筋肉の成長を損なう可能性があります。
筋肉を成長させるには【漸進性過負荷の原則】というものが必要です。
漸進性過負荷
「過負荷の原理」
ある程度の負荷を身体に与えないと運動の効果は得られないということです。その強度の最低ラインは、日常生活の中で発揮する力以上の負荷です。
「漸進性の原則」
体力・競技力の向上に伴って、運動の強さ・量・技術課題を次第に高めていくことです。いつまでも同じ強度の繰り返しではそれ以上の向上は望めません。定期的なプログラムの再検討が重要になります。
厚生労働省の運動ガイドではこのように表示されています(※2)
この漸進性過負荷の原則ですが様々な要因で負荷を上げることが可能です。
・挙上重量増やす。
・1セットあたりの回数を増やす。
・セット数を増やす。
・トレーニングの頻度を増やす。
上記の部分で負荷を増やし筋肉を成長させるのですが…
早く筋肉をつけたいからと言って先ほどお見せした表にある1週間あたりのセット数の基準でのMAVやMRVのセット数をこなしてMEVの段階を飛ばしてしまうと、MEVのセット数でも成長反応を見せるはずだった筋肉が、MAV・MRVのセット数にしか成長反応しないという事がありますので筋肉を早く成長させたくても段階を飛ばすことはやめましょう。関節・精神等にも早く疲労が溜まってしまう可能性もございます。
実際のプログラム
実際のプログラムでは1つの1週間ごとにセット数を上げていきMEV→MAV→MRVへと移行していきます。
上記であれば1週間にセット数を2セットずつ上げ7週目に1週間あたりのトレーニングのセット数が20セットに到達します。
20セットを超えてくるとMRVに入り、筋肉の成長も可能ですが人によってはオーバートレーニングになっていく可能性もあります。そのため8週目にディロード期間を設けます。
このように少しずつセット数を増やし1週間ごとの負荷を上げていくことで着実に筋肉を成長させていくことが可能です。
ディロードとは
ディロードとは筋肉を成長させていくために必要な期間なのですが、ディロードについて説明をするとディロードだけでかなりの文章となってしまうため…
ディロードについては次回のブログで説明いたします。
トレーニングボリュームのまとめ
今回のまとめになります。
トレーニングボリュームを高くする
挙上重量×回数×セット数の計算で出る数字を高く保つ。
セット数でのボリュームは徐々に
トレーニングセット数のボリュームでは1~2週間ごとに徐々にセット数を上げ身体に反応を起こさせる。
急に多くなりすぎると漸進性過負荷の原則での身体の反応を起こさせることが効率が悪くなったり、オーバーワークになる可能性があります。
ディロードを行う
1週間に部位ごとに20セット以上を行うトレーニングに真剣な方は、身体の反応が悪くなったり、オーバーワークになる可能性もあるため定期的にディロードを行い疲労を抜いたり、トレーニング感受性を高めてやる必要があります。
※ディロードについては次回のブログにて
筋トレの効果を最大化するためには理論を理解するだけでなく…
自分に合ったボリューム設定が何より大切です。
✅1人は正しい管理が難しい
✅自分に合ったメニューが知りたい
このように感じた方は当パーソナルジムの体験トレーニングを是非ご利用ください。現状のレベル・目標に応じて最適なプログラムをご提案いたします。
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参考文献
(※1)
Israetel Mike「Mesocycle Progression in Hypertrophy: Volume Versus Intensity」
(※2)
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 」